信濃川

日本屈指の穀倉地帯、越後平野

越後平野には日本一の大河・信濃川が流れています。その昔、暴れた川がしばしば洪水をおこし、大地を土砂と水で覆い尽くしてきました。河川が運び込んだ肥沃な大地には、美味しいお米を作る一大穀倉地帯が生まれました。しかしこの川、自然の脅威は変わらずにあります。昨年も氾濫のギリギリ手前までの水量となりました。

江戸時代、毎年のように起こる風水害に疲弊した三条・燕地域の民を救うため、三条城に在任していた出雲崎陣屋代官の大谷清兵衛が、江戸から和釘の鍛冶職人を招き、農民の副業として和釘製造を奨励しました。これが現在の燕地域の金属加工産業のはじまりとされます。

弥彦山

地元の米を扱う問屋

この弥彦に工場を構える株式会社百萬粒さん。元々地元の食肉関連の問屋業をしていた父親の代から事業を引き継ぎ、地元の米を扱う事業をはじめたのが現社長の信田氏。お客様のニーズに応えるため、年々取り扱う米の品種を増やし、また精米したての美味しさを届けるために、巨大な精米機を購入して事業を拡大しています。

お米の鑑定士の資格を取得し、銘柄だけでは伝えられない、自ら吟味した美味しいお米を出荷しています。工場内を見学させていただき、その在庫米の量に驚きました。この倉庫以外の場所にも本年収穫分の米がストックされているとのこと。

倉庫倉庫社長玄米

巨大な精米機で米を磨く

米の袋には銘柄(こしひかり、新之助、こしいぶき 等)の表示があります。この茶色の袋には、30kgの玄米が入っています。これを注文が入ってから精米機に入れていきます。巨大な精米機は、籾殻を剝ぎ取り白米へと磨いてゆきます。精米の度合いは変えることもできます。玄米の栄養部分である糠と胚芽を残しつつ精米する「分つき精米」は五分つきや八分つきなど、好みに合わせたものができます。また、通常の白米よりもっときれいに糠を取り除いて、お米を炊く前の研ぎ洗いを省略できる無洗米にもできます。

精米機精米

精米された米はセンサーにより選別されてゆきます。2019年度の新潟米は1等米が少ないそうです。米粒が白く濁っていたり、小さかったり、欠けていたり、これらの米はふるい落とされてゆきます。この機械による選別の後、社長により味の鑑定が行われ、問屋おすすめ米ができあがります。玄米で仕入れる時には様々な等級の米が含まれていますので、それをふるい分け、1等米のみをお届けしています。

お米

産地と銘柄によって特徴が違う

お米には現在いろんな種類があります。ここ2、3年は新銘柄が続々と登場しており、好みの味を見つけるのも楽しくなってきました。味の基準は4つあります。もっちりとあっさり、硬いと軟らかいの基準です。例えば、こしいぶきより、こしひかりの方がもっちりしている。新之助は、こしひかりと同じくらいもっちりしているけど、若干硬めなど。さらに同じこしひかりでも、魚沼産はよりもっちりと軟らかめ、佐渡産になると若干硬めで気持ちあっさりと。いろいろ食べ比べて自分の好きな産地と銘柄を見つけるのも楽しいです。

同じ品種でも耕作地によって変わってきます。ですから、最後は人の味覚で判断してもらった方が良い。全国からその年の出来が良くて手ごろな価格のこしひかりを仕入れ、お米マイスターの社長が吟味して作りあげる「問屋おすすめ米」という商品があります。日本人のお米の消費は年々減ってきています。世界中で一番お米の品質にこだわってきた日本人ですから、ご飯そのものの味の違いが分かる味覚は残ってほしいと思います。

(取材日:2019年10月20日)

米問屋のおすすめコシヒカリ

全国各地で生産されているコシヒカリの中からお米マイスターである社長の信田氏が、自ら吟味した美味しいコシヒカリを出荷します。米問屋として味に自信を持っておすすめできる商品です。

生産地:全国
出荷地・精米地:新潟県
内容量:5kg

PRICE:3,250円
STOREで購入

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