様々な模様をもつ備後絣
ストックしている生地を見せていただいた。絣の模様には様々な種類がある中で、備後絣を象徴する模様は漢字の「井」に似た井桁模様。この模様を見たことのある人も多いだろうが、備後絣が発祥だという。
絣の伝統的な柄は自然のものがモチーフになっていることが多いが、最近ではオリジナルの柄も増えてきている。また同じような柄でも製造元によって特徴が異なるという。
「普通の人が見ると到底見極められないものだけど、作った側にはわかるもんなんですよ。あ、うちの柄じゃ、ってね」
ストックしている生地を見せていただいた。絣の模様には様々な種類がある中で、備後絣を象徴する模様は漢字の「井」に似た井桁模様。この模様を見たことのある人も多いだろうが、備後絣が発祥だという。
絣の伝統的な柄は自然のものがモチーフになっていることが多いが、最近ではオリジナルの柄も増えてきている。また同じような柄でも製造元によって特徴が異なるという。
「普通の人が見ると到底見極められないものだけど、作った側にはわかるもんなんですよ。あ、うちの柄じゃ、ってね」
備後絣産業が全盛期のころは、ある所では糸を織り、ある所では染色をし、ある所では糊付けをする、など大勢がかかわり合いながら分業で全工程を担っていたそう。
「この辺にも、たくさん備後絣にかかわる家があってねぇ」橘高さんは当時を懐かしむ。次第に需要が減り、備後絣産業が衰退していくと、ひとつひとつを分業で担っていては生計が立てられなくなった。
橘高兄弟商会では、糸を買うところから、柄決め、括り、染色……20以上ある工程を全て自社で担っている。今は息子さんが工場に立ち作業をしている。
「作業は時に天候にも左右される。寒い方が色も綺麗に出るし、気温によっても変化が生まれるんです。天気を読みながら、全てを自社で担うことはとても大変な作業なので、一時は会社をたたむことも視野に入れたことがあって……」
時代と共に求められる生地も変化している。
「昔の備後絣は小幅の生地が一般的で、農作業着用に作られていました。今は洋服に用いられることが多いので、使い勝手の良い広幅の生地が一般的になっています。うちでも今は広幅しか手掛けていません」
時代の変化によって商品の需要や活用場面は変化するもの。時代の流れにのみ込まれないようにしながらも、備後絣もまた時代に寄り添った変化を遂げている。
(次のページに続く)
この夏、倉敷の店でもんぺを買いました。旅行先のホテルにて穿いてみたところそのはきごこちの良さと丁寧な縫製に驚きました。旅の途中ですでに広島に移動していたため、もんぺのタグに付いていた橘高さんに電話をしてしてみると広島市内に販売をしている店の在ることを教えてくれました。
松長染織工芸さんを訪ねたところ、素敵な女性が橘高さんの備後絣を熱く語って下さり、もんぺ以外の作品も見せていただきました。
何点か購入し、旅を終えた今、私の勝負服として頑張ってくれています。
ダラダラとごめんなさい。朝早くに目が覚めて、「備後絣」を検索したところ貴女様の記事があり、改めて橘高さんと松長さんとの出会いを感謝しているところです。
有り難うございます。