世界のマルシェ
海外旅行に行くと必ず訪れるのが市場(マルシェ)です。そこに住む人たちの食生活が見えると、とても親近感が湧いてきます。ヨーロッパでもアジアでも、遠目から山盛りにされた果物を見ると、何か綺麗でオシャレな風景に見えてきますよね。でも実際に近づいて、果物を手に取ってみると、皮はゴワゴワ、傷だらけ、黒ずみがあるものが平気で売られてたりするんです。果物に対する扱い方が、日本と海外では全然違うことが実感できます。
海外の人達の果物に対する考えは、朝ごはんやデザートとして日常的に大量に食べるもの。だからそんなに形や質や味にこだわっていないのです。安く売るためには、大量に作れて、いっぺんに沢山運べないといけないので、そうすると日持ちがして面(つら)が丈夫な果物ばかりになってしまうのです。
日本の繊細な果物
日本では、つい30年程前まで、果物はそんなに日常的には食べられない高級品でした。現在も日本人の果物の摂取量は世界的に見て、とても低いんです。贅沢品だったので、日本人は果物に対して贈り物のイメージがあります。だから、日本では果物を磨いて磨いて芸術品のように仕上げます。赤ちゃんみたいにすべすべで綺麗な肌、糖度は飛び抜けて高く、とても柔らかでジューシーさはこの上ない果物が作られます。
その代わり、日本の農家さんが納得しておいしいよと言う果物は、大量に運んだり、積み上げたりは苦手。ましてやずっと置いておいたりなんてできません。とても繊細なのです。
産地直送のさくらんぼ
産地直送でないと伝えられない美味しさが、日本の果物にはあります。その最たるものの一つが、さくらんぼです。収穫時期が限られていて、とてもに傷つきやすく、そのため少々高価です。だけど、樹で熟した朝採れのさくらんぼは本当に美味しい。ただ残念なことに、もともと収穫期間が短い上に、あまりに手間がかかるので、農家さんは減り続け、美味しいさくらんぼも減っています。
さくらんぼ王国・山形県の「佐藤錦」
大正時代、山形県で果樹園を営んでいた佐藤栄助さんは、日持ちは良くないが味の良い「黄玉」と、酸味は多いが固くて日持ちの良い「ナポレオン」をかけ合わせて、理想のさくらんぼを作ろうとしました。何年も苦労した末に出来た実から種を取り、そこから苗を作って育ちの良いものを選別して移植し、出来た実からまたより優れたものを選んで育てる・・・ 十数年の苦労の末、「佐藤錦」という、すばらしい品種を作り上げました。
そうやって完成した「佐藤錦」を友人でもある苗木商の岡田東作さんが販売に尽力してくれたおかげで、現在の市場が出来上がりました。それまで、缶詰用だった果物が生食用果物として日本の市場を変えたのです。
佐藤錦を作っている黒田さんの農園は手の入れ方が普通と違います。開花時期に一花ずつ受粉させ、良い物だけを残し全て摘果します。そして樹上で十分完熟させます。これが大玉で甘いさくらんぼを作る秘訣です。
黒田さんは努力を惜しみません。手をかければかけるほど、おいしいさくらんぼが出来ることを知っているからです。前年の収穫後から、土作り、剪定と木をいたわりながら育てています。結実後も選別を繰り返し、残ったもののみを商品にしています。一年のうちで限られた時期にだけ味わえる日本ならではの贅沢な果物です。
産地直送の完熟佐藤錦
さくらんぼ王国の山形県より、選りすぐりの完熟佐藤錦をお届けします。
<予約受付中!6月20日頃から出荷予定>
樹上完熟さくらんぼ 佐藤錦 500g
PRICE:2,780円
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樹上完熟さくらんぼ 佐藤錦 1kg
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